■香りの強さ
精油には、いろいろな香りの強さがあります。ラベンダー精油の一滴とカモマイル精油の一滴を比較してみてみると、カモマイル精油一滴の方が、濃厚で強い印象をうけます。このように、精油が放つ香りの強きは、それぞれの精油ごとに様々です
■精油のノート別分類
◆トップノート・・・揮発性の高い、つんとくる香り
◆ベースノート・・・重たく、ずつしりとした印象を受ける香り
◆ミドルノート・・・トンプノートとベースノートの中間
化粧品や香水などを朝、お出かけの際につけた場合、早ければお昼前には、最初の香りと違つてくるなどという経験はありませんか。最近の化粧品はよくできていて、あまり変わらなくなつているようですが、そのような体験は誰しもあるものです。これは、配合されている芳香成分の蒸発速度の違いによるもので、通常、揮発性の高い、つんとくる者りの性質をトンプノート、逆に重たく、ずつしりとした印象を受ける香りの性質をベースノートといいます。そして、その中間がミドルノートです。実際にはこの3つのノートは、主観的なものを多く含んでおり、かならずしもすべての人に共通のものではありませんが、精油の香りの中には、トップノートの多い柑橘系やベースノートの多いバルサム系などがあり、精油の香りを表現するひとつの手段になっています。
■精油の香り別分類
精油を抽出する部位には花、葉、果皮、樹皮、種子(果実)および樹脂があります。香りの系統は、それぞれの抽出部位により、フローラル系、ハーブ系、かんきつ系、ウッディー系、スパイシー系、バルサム(樹脂)系となり、この他に動物系の香料に似て重く、甘い香りの系統をエキゾチック・オリエンタル系と7種類に分類されています。
◆フローラル系
花をイメージさせる、やさしい、甘めの香りをフローラル系といいます。花から抽出するものがほとんどですが、ゼラニウムのように葉から抽出するものもあります。
◆ハーブ系
ハーブ系の香りは少し薬草っぽい、ほろ苦さのあるさわやかな香り。ハーブの葉から抽出した精油と、フェンネルのようにハーブの種子から抽出した精油があります。
◆柑橘系
かんきつ類の果皮から抽出した精油は、フルーティーな香りが特徴。メリッサ(レモンバーム)など、
香りの成分がかんきつ類と近いものもこの中に含まれます。
◆ウッディー系
森林の中にいるような、ひんやりとした、深みのある香りがします。比較的背の高い木の樹皮、葉や小枝などから抽出します。
◆スパイシー系
ピリッと刺激のある、爽やかな香りがします。花の種や種子(果実)から抽出します。
◆樹脂系
精油は、木の樹脂から抽出します。重い香りが特徴です。また、ポプリなどの保留剤にも用います。
◆エキゾチック・オリエンタル系
エキゾチック・ォリエンタル系の香りは動物性香料に似て重く、甘い香りです。植物分布地の東南アジアにちなんで、オリエンタルと呼ばれます。 |